2026年9月25日金曜日

【第138話】報告:信州四賀の夏休み親子キャンプ(26.9.26)

 以下は、保養団体「信州無何有の里」が今年8月3~6日、松本市四賀の保養施設「奏奏(sousou)」で実施した「夏休み親子キャンプ」の報告です(スタッフが最小限数のため、専用の写真班がおらず、写真が不十分な点、ご容赦ください)。

◆初日の午後。
いらっしゃい、ここが私たちの保養施設「奏奏(sousou)」(母屋と子屋)です。虫も歓迎のあいさつ。

さっそく、子どもたちとテント設営。「奏奏(sousou)」の広い庭に3つのテントを設営。野生児に帰った気分で、熱心に手伝う子どもたち‥‥と思いきや、庭の虫に家族一同で夢中になる。一瞬、手伝う人がいなくなり、スタッフがオッと。でも、無事に出来上がり、今晩からのねぐらをしみじみ期待。

   オットト‥‥あれ、みんな何してるの?


◆2日目の朝  
四賀の朝。静かな、鳥と虫の音を聞きながらテントから眺めた朝日。

◆2日目の午前
子どもと大人と分かれ、子どもはスタッフとアルプスあづみの公園へ。大人は奏奏で、ゆっくりよもぎ蒸し、お手当て、健康相談。
アルプスあづみの公園は東京ドームの30倍以上の広さを誇る大公園。まずは、森の中を、めざす乳川のミニダムに向かってドンドン先を行く子どもたち。自然の美しさにしばし足を止めてしまうスタッフ。





めざす乳川のミニダムに到着。

 
目的は水遊び。夢中になる子どもたちの三無主義(無鉄砲、無頓着、無謀)を目の当たりにして、全幅の共感が身体中を突き抜ける中、思わず、
自分もあんなふうに「疾走」したい! 水と踊りたい!
しかし、哀しいかな、身体が心に追いつかず、オッと危ない、逆に子どもたちの迷惑になってしまうと用心用心。

アルプス大草原のプールの前で、子どもたちと一緒に作ったおにぎりを食べ、プールでひとしきり遊んだあと、アスレチックで遊ぶ、中学生も一緒になって。そのときのエピソードーーひとりの女の子が夢中でアスレチックをやっているうちに、サンダルの鼻緒(トング)が切れてしまい、スタッフがとりあえず糸でつないでやり「そおっと履くんだよ」「うん!」、しばらく経つと、その子の鼻緒は元の木阿弥、我を忘れてアスレチックに夢中なその子は裸足で遊び続けた(次回から、そんな華奢なサンダルなんて履かずに、初めから裸足でやろう)。

 

 

アスレチックに夢中になっているうちに、あっという間に帰りの時間に。広い公園だから、戻りは路面電車で入り口まで。停車場「大草原の家」の椅子に腰掛けて、青空の下でしばしペチャクチャのお喋りも気持ちがいい。


奏奏に戻ったら、バーベキューの準備。まずは薪となる枯れ枝探しに奏奏の裏山へ。どの枝を切ったらよいかなど、初めて聞く話に真剣に耳をすます子どもたち。集めた枝は、薪になる長さに刻む作業。初めての作業はとても楽しいと、みんな夢中になる。

 


薪の仕度が済んだら、次は火起し。スタッフの悠平さんの説明を子どもらは真剣なまなざしで聞き入り、そのあとは各自、夢中になって火起しを。やった!

 

 

こうして自分たちで準備したバーベキューで出来上がった料理を、みんなで食べました。うまい!夕食後は昼の疲れがドッと出て、テントにつくなりバタンキュー。

◆3日目

 3日は自由行動。こちらの家族は相談の末、小川村の縄文おやき村へ。道なき道を走り抜けて、山奥の目的地に到着。ここで、おやきを作る体験をして、作ったおやきを焼いてもらい、食べました。

午後は、奏奏に戻って、昨日のあづみの公園で集めた小石に思い思いにアクリル絵の具を塗る絵画教室。石に絵を描く初めての体験に、予想外に夢中になった。



 絵画教室のあとは、夕食の準備。スタッフ自作の「とうふピザ」の調理を教えてもらう子ども。美味いピザを作るんだと真剣そのもの。夜は花火、最後の夜を様々な花火で思い切り満喫。

◆4日目の午前
お昼の出発を前に、しばし、思い思い、ゆっくりくつろぐ。スタッフによる子どもたちの手当て。最後は、子どもたちが中心になってテキパキとテントの片づけ。
おにぎりを握って、お昼に皆さん、帰り路につきました。

 


 

2026年9月24日木曜日

【第137話】311から15年、「国やぶれてノリ弁あり」。避難者の住宅使用料協議情報の不開示の異常さから、311後の日本社会のレントゲン診断に挑戦する311ノリ弁訴訟の提訴(26.9.24)

   日野行介さん


      ノリ弁の開示文書

今頃なに?と人は思うかもしれないが、本日、ひとりのジャーナリストが原告となって国と福島県を提訴した。
その人は日野行介さん。
その内容は、福島原発事故により避難を余儀なくされた市民に提供された応急仮設住宅、その使用料(家賃相当分)が原発事故による「損害」としてどのように扱われ、処理されているか、それを知りたくて、2012年から始まった国、福島県、東電のこの問題の協議資料の開示を求めたところ、14年後の今日でもなお、「もっか協議中」を理由にことごとくノリ弁=黒塗りの不開示の処分。そこで、日野さんはこれに疑問を抱いた‥‥以下の紫色の文は、原告本人ではなく、代理人の推理・推論である。
尤も、それは重箱の隅をつっつく瑣末な問題じゃないの?と思うかもしれないが、それは勘違いだ。国、福島県、東電のこの人たちは、私たちの知らない間に、原発事故避難者の応急仮設住宅の使用料が「損害」に該当するのか、該当する場合どのように最終決着をつけるかについて、私たちより百倍も協議検討している。だから、彼らの協議内容に刺激されて、私たちも彼らに負けずにこの問題を真剣に検討し、その中で、2015年6月の内掘福島県知事の自主避難者に対する無償提供の打ち切りと自主避難者の住宅使用料が「損害」と認められるかという2つの問題は論理必然の関係にない(なぜなら、前者は「建物の明渡し」、後者は「金銭賠償」という別次元の問題であり、なおかつ「損害」の最終的決定権者は内掘福島県知事でないから)という結論に達し、ひとまず2つの問題を切り離して、原発事故の「損害」の範囲の問題について、原発事故というカタストロフィーの実情に即して「損害」論として改めて吟味し直す中で、もし自主避難者の応急仮設住宅の使用料が「損害」と認められるのが妥当となったなら、無償提供が打ち切られた2017年4月以降に、彼らが福島県から要求された家賃は本来なら支払わなくてもよいものになる。2019年後に福島県が自主避難者に要求してきた2倍家賃分も、本来なら(全額か半額かという論点は残るにしても)、東電が賠償すべきものとして拒否できることになる‥‥などなど、これまで「常識」とみなされてきた原発事故で発生した住宅使用料の負担のつけ方がことごとくあべこべになり、ひっくり返る。だからこそ、国も福島県もこのグチャグチャの事態がレントゲン写真のように明らかにされないように必死になってフタをする、つまりノリ弁=黒塗りの不開示の処分を連発するしかない。
311後にゴミ屋敷に化した日本社会で、2012年からこの14年間、いったい何やってんだ。

ますます疑念がふくらんで、国や福島県の不開示決定に対して異議申立てをして第三者機関である情報公開審査会に開示の是非について判断を仰いだ。しかし審査会もこの問題に対しては口をつぐむ態度に終始。もはや残された最後の手段は裁判所しかないと、そこで、本日、このノリ弁の不開示の取消を求めて提訴に至った。
その心は、「国やぶれてノリ弁あり」。
私たちはホントにひどい社会に住んでいますよ、そう言ったのはロシア革命前のロシアを診断した医師で作家のチェーホフ。
ひそかに、願わくば、この裁判が311後のゴミ屋敷と化した日本社会のひとつの鮮明なレントゲン診断とならんことを。原告代理人となった私もそう心に誓った。
                チェーホフとゴーリキー

以下、訴状、記者会見動画、プレスリリース。            

 ◆訴状   訴状全文>PDF



第1、はじめに――本件訴訟の概要と本質――

 原告は、東京電力福島第一原発事故(以下、本件事故という)により応急仮設住宅に避難した避難者(区域外避難者と区域外避難者の両方をいう)の応急仮設住宅の使用料(以下、本件使用料という)は本件事故により発生した「損害」か否かという法律問題(以下、本件課題という)がどのように扱われているのかを知るために、2023年8月、被告国と被告福島県に対して、本件使用料をめぐる求償問題について、求償先の東京電力ホールディングス株式会社(以下、東京電力という)との協議の資料(議事録、電子メール、配布資料、交付文書)」の開示を請求した。これに対し、被告らは、本件使用料をめぐる求償問題は「現在も継続的に協議・検討中のため、仮にその検討途上の内容を公にした場合、国民の誤解や憶測を招き、不当に国民の間に混乱を生じさせるおそれがある」旨を理由にあげて行政機関の保有する情報公開に関する法律(以下、法という)5条5号(被告国)及び福島県情報公開条例(以下、条例という)7条5号(被告福島県)の不開示情報に該当するとして不開示の処分をした。

 しかし、この理由は真っ赤なウソである。なぜなら、原告は既に2015年4月、「みなし仮設家賃未請求/東電が自主避難者分難色/事、プレスリリース、故4年 国が全額負担」と協議の内容を毎日新聞紙上で掲載したが(甲11)、これにより不開示の理由とされる上記の「国民・県民の間に混乱」は生じなかったからである。

 しかも、被告国と被告福島県、被告国と東京電力の間で、本件使用料をめぐる求償問題についての協議が2012年から2014年まで断続的に行われたものの、その後6年間もの空白を経て2020年に再開され、2022年10月を最後にまたしても中断されている。これを、強制避難者(区域内避難者)の応急仮設住宅の使用料について原子力損害賠償紛争審査会が2011年8月に指針を出したのと比較したとき、その検討期間、検討経過の余りの違いに言葉を失う。この違いが何を意味するか。それは被告国も被告福島県も本件課題について、とっくに実質的な検討は終了しており、結論も出ている。あとはその結論に沿って実施するタイミングを見計らっているのである。しかし、この情報を公開すると自主避難者を初めとして多方面から様々な意見、批判が噴出するのを恐れて非公開にしている。それは情報公開法が冒頭に掲げる《国民の的確な理解と批判の下にある公正で民主的な行政の推進》の自殺行為にひとしい。今日における民主主義の死命を制する情報公開制度のこうした機能不全をただすため、本件の不開示決定の取消しを求めて提訴する次第である。

◆会見動画>YOUTUBE

 ◆プレスリリース >PDF




◆この報告の(私的な)追伸>こちら

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 以下は、保養団体「信州無何有の里」が今年8月3~6日、松本市四賀の保養施設「奏奏(sousou)」で実施した「 夏休み親子キャンプ 」の報告です(スタッフが最小限数のため、専用の写真班がおらず、写真が不十分な点、ご容赦ください)。 ◆ 初日の午後。 いらっしゃい、ここが私たちの...