2026年10月20日火曜日

【第139話】大岡昇平が戦争の正体を明らかにしたように、311後の日本社会が戦争状態にあることを明らかにした311ノリ弁訴訟の原告陳述書(26.10.21)

「レイテ戦記」を書いた大岡昇平(上記の写真)は市民にとって戦争とは何か、について次のように語った。

ひとりひとりの兵士から見ると、戦争がどんなものであるか、分からない。単に、お前はあっちに行け、あの山を取れとしか言われないから。だから、自分がどういうことになって、戦わされているのか、分からない。 それで、戦争とはこういうもので、あなたはここに出動を命じられ、それで死んだんだということを、なぜ彼等は死ななければならなかったのか、その訳を明らかにしようとしたのです。「大岡昇平(太平洋戦争の天王山と言われたフィリピンのレイテ島の激戦「レイテ戦記」を書いたあとのNHKインタビュー) 」

これは、311のあとの、私たちひとりひとりの市民も同様であった。

ひとりひとりの市民から見ると、福島原発事故がどのようなものであるか、どうしたらよいのか、真実は分からない。「健康に直ちに影響はない」「国の定めた基準値以下だから心配ない」とかしか言われないのだから。だから、一体自分がどういう危険な状態にあるのか、どう対策を取ったらよいのか、本当のことは分からない。

もし大岡昇平が311後も生きていたら、彼はきっとこう言って、実行しただろう。

それで、福島原発事故とはこういうもので、あなたはここに避難、屋内退避を命じられ、それで被ばくしたんだということを、なぜ彼等は被ばくしなければならなかったのか、その訳を明らかにしようとしたのです。

その大岡昇平の志を継いで、その仕事を果たそうとしているひとりが311ノリ弁訴訟(>その詳細)の原告日野行介さん。巨大事故の福島原発事故の一面とはいえ、以下は、避難者の住宅問題をめぐる国と福島県の情報隠蔽の真相について、彼が渾身の力を降り注いで書き上げた311ノリ弁訴訟の原告陳述書。先ごろ完成し、裁判所に提出した。
私は、この書面は
福島原発事故の当事者・関係者全員に捧げて書かれたものと思っている。そして、読んだあと、私たちは絶滅危惧種で終わらない、必ず立ち直ってみせる、ウソとデタラメで塗ったくった権力者たちこそ絶滅危惧種の道をまっしぐらに突き進んでいることを確信してもらいたいと願っている。
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                目 次

第1、略歴
第2、東京電力福島第一原発事故とみなし仮設住宅

 1、福島第一原発事故の発生と災害救助法 

 2、区域内避難者(強制避難者)と区域外避難者(自主避難者)
 3、収束宣言と年間20ミリシーベルト

4、福島県が県内外を問わず仮設住宅の取扱いを決める枠組みに

5、内堀知事が自主避難者への供与を2016年度末で終了する方針を決定

6、自主避難者退去訴訟の最高裁判決

第3、みなし仮設住宅の家賃求償を巡る経緯

 1、賠償対象の可否を巡る議論

2、求償を巡る法的論点

3、新聞報道後も議論は進まず

第4、家賃求償に関する非公開協議の情報公開について

 1、家賃求償という課題を認識した経緯

2、事故から12年後、家賃求償の協議を再び情報公開請求

3、不服審査請求を申し立て

4、国、福島県の情報公開審査会の答申について

5、福島県知事の裁決書について
 6、国、福島県が「検討中」を名目にして開示しない理由について

第5、私が不開示取消訴訟を起こした理由

1、私の原発事故報道(福島第一原発事故以前)

2、私の原発事故報道(県民健康管理調査の「秘密会」)

3、私の原発事故報道(年間20ミリシーベルトの線量基準)

4、私の原発事故報道(自主避難者とみなし仮設住宅)

5、健全な民主主義を守るために



2026年9月27日日曜日

【第137-2話】311から15年、「マスコミやぶれて黙殺あり」。311ノリ弁訴訟の提訴を1行も報じなかったマスコミ(26.9.28)

2年前、こんな文を書いた。

311後の日本社会と心中するのはバカバカしい
 もし、今の日本で普通に生きれると思っている人がいたら、その人はおそらく311後の日本社会を「異常」だと思っていない。しかし、311後の日本社会は戦後経験したことのない「異常」さの中にある。その異常ぶりの双璧は311直後の文科省20mSv通知と山下俊一発言である。この2つはその後に異常事態として是正されたのではなく、むしろ311後の日本社会を形成する母体(ブラックホール)となったから。この異常さの増殖の果てに私たちを待ち受けているのは日本社会の崩壊である。こんなものと心中するのはバカバカしい。

そのバカバカしさをつい最近も経験した。今月24日に、311ノリ弁訴訟を提訴し、裁判所で記者会見した。しかし、マスコミは誰一人、1行もこれを報道しなかった。この裁判は311原発事故の最終処理をめぐる闇を暴き出す、311後の裁判の中でも最も核心的な、最も重要な裁判のひとつだ。それは記者会見の話を聞くだけで想像がつく。しかし、 否、だからこそ、マスコミはこぞってこれを黙殺した。
私は原告代理人として記者会見に立会い、(1社のフリーランスを除いた)黙殺という異常な結果を目の当たりにして、アメリカでノーム・チョムスキーが一貫してマスコミから無視されてきた事実を思い出した。政府であれ、科学技術業界であれ、メディア業界であれ、権力の横暴を情け容赦なく暴く人は世界のどこでもマスコミから無視される。だから、チョムスキーは迷わずインディペンデント・メディアの道を選んだ。日本も同様だ。日本にもインディペンデント・メディアの道しかないし、その道がある。
そこで、改めて、マスコミの上澄み情報に依存しないで、我々市民自身の草の根の方法で、この裁判の意義を伝えようと決意を新たにした。以下が、この裁判の意義を語った情報である。
◆記者会見 

 

◆提訴翌日のラジオ番組での原告のトーク

   

◆原告本人のfacebook  >こちら

◆原告代理人のちきゅう座への投稿 >こちら

 


2026年9月25日金曜日

【第138話】報告:信州四賀の夏休み親子キャンプ(26.9.26)

 以下は、保養団体「信州無何有の里」が今年8月3~6日、松本市四賀の保養施設「奏奏(sousou)」で実施した「夏休み親子キャンプ」の報告です(スタッフが最小限数のため、専用の写真班がおらず、写真が不十分な点、ご容赦ください)。

◆初日の午後。
いらっしゃい、ここが私たちの保養施設「奏奏(sousou)」(母屋と子屋)です。虫も歓迎のあいさつ。

さっそく、子どもたちとテント設営。「奏奏(sousou)」の広い庭に3つのテントを設営。野生児に帰った気分で、熱心に手伝う子どもたち‥‥と思いきや、庭の虫に家族一同で夢中になる。一瞬、手伝う人がいなくなり、スタッフがオッと。でも、無事に出来上がり、今晩からのねぐらをしみじみ期待。

   オットト‥‥あれ、みんな何してるの?


◆2日目の朝  
四賀の朝。静かな、鳥と虫の音を聞きながらテントから眺めた朝日。

◆2日目の午前
子どもと大人と分かれ、子どもはスタッフとアルプスあづみの公園へ。大人は奏奏で、ゆっくりよもぎ蒸し、お手当て、健康相談。
アルプスあづみの公園は東京ドームの30倍以上の広さを誇る大公園。まずは、森の中を、めざす乳川のミニダムに向かってドンドン先を行く子どもたち。自然の美しさにしばし足を止めてしまうスタッフ。





めざす乳川のミニダムに到着。

 
目的は水遊び。夢中になる子どもたちの三無主義(無鉄砲、無頓着、無謀)を目の当たりにして、全幅の共感が身体中を突き抜ける中、思わず、
自分もあんなふうに「疾走」したい! 水と踊りたい!
しかし、哀しいかな、身体が心に追いつかず、オッと危ない、逆に子どもたちの迷惑になってしまうと用心用心。

アルプス大草原のプールの前で、子どもたちと一緒に作ったおにぎりを食べ、プールでひとしきり遊んだあと、アスレチックで遊ぶ、中学生も一緒になって。そのときのエピソードーーひとりの女の子が夢中でアスレチックをやっているうちに、サンダルの鼻緒(トング)が切れてしまい、スタッフがとりあえず糸でつないでやり「そおっと履くんだよ」「うん!」、しばらく経つと、その子の鼻緒は元の木阿弥、我を忘れてアスレチックに夢中なその子は裸足で遊び続けた(次回から、そんな華奢なサンダルなんて履かずに、初めから裸足でやろう)。

 

 

アスレチックに夢中になっているうちに、あっという間に帰りの時間に。広い公園だから、戻りは路面電車で入り口まで。停車場「大草原の家」の椅子に腰掛けて、青空の下でしばしペチャクチャのお喋りも気持ちがいい。


奏奏に戻ったら、バーベキューの準備。まずは薪となる枯れ枝探しに奏奏の裏山へ。どの枝を切ったらよいかなど、初めて聞く話に真剣に耳をすます子どもたち。集めた枝は、薪になる長さに刻む作業。初めての作業はとても楽しいと、みんな夢中になる。

 


薪の仕度が済んだら、次は火起し。スタッフの悠平さんの説明を子どもらは真剣なまなざしで聞き入り、そのあとは各自、夢中になって火起しを。やった!

 

 

こうして自分たちで準備したバーベキューで出来上がった料理を、みんなで食べました。うまい!夕食後は昼の疲れがドッと出て、テントにつくなりバタンキュー。

◆3日目

 3日は自由行動。こちらの家族は相談の末、小川村の縄文おやき村へ。道なき道を走り抜けて、山奥の目的地に到着。ここで、おやきを作る体験をして、作ったおやきを焼いてもらい、食べました。

午後は、奏奏に戻って、昨日のあづみの公園で集めた小石に思い思いにアクリル絵の具を塗る絵画教室。石に絵を描く初めての体験に、予想外に夢中になった。



 絵画教室のあとは、夕食の準備。スタッフ自作の「とうふピザ」の調理を教えてもらう子ども。美味いピザを作るんだと真剣そのもの。夜は花火、最後の夜を様々な花火で思い切り満喫。

◆4日目の午前
お昼の出発を前に、しばし、思い思い、ゆっくりくつろぐ。スタッフによる子どもたちの手当て。最後は、子どもたちが中心になってテキパキとテントの片づけ。
おにぎりを握って、お昼に皆さん、帰り路につきました。

 


 

【第139話】大岡昇平が戦争の正体を明らかにしたように、311後の日本社会が戦争状態にあることを明らかにした311ノリ弁訴訟の原告陳述書(26.10.21)

「レイテ戦記」を書いた大岡昇平(上記の写真)は市民にとって戦争とは何か、について次のように語った。 ひとりひとりの兵士から見ると、戦争がどんなものであるか、分からない。単に、お前はあっちに行け、あの山を取れとしか言われないから。だから、自分がどういうことになって、戦わされているの...