韓国ドラマ「カインとアベル」(2009年)主演のソ・ジソブ
昨日、あのソ・ジソブがついに結婚したことを知った。
311のあと、頭の中がグジャグジャになり、原発事故という未曾有の異常事態とどう向き合うのか逡巡する中、目の前に現れたのが古代イスラエルの旧約聖書の預言者たちだった。
人権も憲法もない古代イスラエル国家の圧制のもとで、思い切り逡巡しながらも、圧制に抵抗して避難(出エジプト)を説き、実行に移したモーセ。「暗い見通しの中で希望を語り続けた」預言者エレミヤたち。
その中で、日本の映画・ドラマは観ることができなくなり、唯一、惹きつけられたのは韓国のドラマ「エデンの東」「カインとアベル」。
そこには、お前が死んでも墓を暴いてでも復讐するといった不退転の執念が描かれていた。
そこに登場したのがソ・ジソブ。
彼の演技を超えたリアリティに一も二もなく惹きつけられた。
そのあとの彼が出演するドラマにも惹きつけられた(「ゴメン愛してる」「バリの出来事」)。
それは市民の手で独裁制を退場させた1987年の民主化後の韓国が舞台だったが、彼が演じる登場人物はみんな民主化された韓国の中での悲劇・苦悩を象徴的に示していた。
そこに登場したのがソ・ジソブ。
彼の演技を超えたリアリティに一も二もなく惹きつけられた。
そのあとの彼が出演するドラマにも惹きつけられた(「ゴメン愛してる」「バリの出来事」)。
それは市民の手で独裁制を退場させた1987年の民主化後の韓国が舞台だったが、彼が演じる登場人物はみんな民主化された韓国の中での悲劇・苦悩を象徴的に示していた。
それは、昨夏気づいた「もうひとつの独裁制」である「脳化社会」の塀の中に生きる悲劇・苦悩だった。
だが、その悲劇・苦悩を演じるジソブ自身の次第にその殺伐としていく風貌を見ていて、彼は実生活の中で、その悲劇・苦悩に耐えられず、押しつぶされてしまうのではないかと思った。
……しかし、とうとう彼は同伴者を見出した。
四半世紀前の盟友パク・ヨンハの自死を乗り越えて、新しい絆を作っていこうと一歩前に出た彼に心から祝福したいと思った。
そして、ジソブ、もう一歩前にーー君がドラマで散々演じてきた舞台、現在の韓国=「もうひとつの独裁制」である「脳化社会」、その塀の外に出ることをめざそう、今度は同伴者もいるし。
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