結論
とはいえ、子ども脱被ばく裁判が掲げた目標は、裁判を起こし、審理するだけでは実現されません。そのためには、真実の力と正義の力だけでは足りず、さらに市民の力つまり、この裁判の意義を共有する市民の巨大なネットワークが必要です。なぜなら、この裁判は、福島原発事故後の日本社会をどう建て直すのかという再建の道筋を左右する、最も重要な人権裁判だからです。だから、それはこの裁判が最高裁で幕引きされたあとも続きます。福島原発事故の救済はなにひとつ果たされておらず、深刻な陥没状態のまま、完全な未解決状態にあるからです。従って、この課題は、この裁判が明らかにした真実と正義の力を活用しながら、原発事故の完全救済をめざす市民の巨大なネットワークの形成と取り組む市民運動の中で実現される。
しかし、弁護団の井戸謙一さんは、疎開裁判の申立のときに既にこの真理「市民の連合の力こそ最強」を表明していたことを【第81話】に書いた。
他方、私も、疎開裁判の一審決定が野田首相の冷温停止宣言と同日ほぼ同時刻に出された2011年12月14日の記者会見の場で、東京から駆けつけた山本太郎さんから「一審決定に対する逆転」の呼びかけに応える中で、この真理「市民の連合の力こそ最強」を表明していたことを思い出し、それが翌年からの世界同時発信の世界市民法廷(>呼びかけ)として、そして翌夏からの官邸前、国会前、文科省前、財務省坂上でのアクション(>呼びかけ)として具体化されたこと、それは今、生成途上の現在進行形の取組みであること、そしてこれが私たちの行動の原点であることを今、再び胸に刻む。
山本太郎さんのコメント
太郎さんからの「一審決定に対する逆転」という呼びかけに応えた私のコメント
0 件のコメント:
コメントを投稿